鈴木幸希
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2024/11/27(Wed) 00:42:46
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「シュルレアリスム展-謎をめぐる不思議な旅-」
2007/03/26(Mon) 19:04:30
週末に浦和のほうまで足を延ばし、シュルレアリスム展に行ってきました。
最終日に行った為か悪天とはいえ、そこそこの来客数。 シュルレアリスムについて(とゆうか自動記述について)、以前書いた事がありますが、今回の展示会は行く前からどうも怪しかったんですね。 参加作家が30人もいるんです。それで110点。 シュルレアリスムについて、というより、シュルレアリスムが影響を及ぼしたモノ(手法)について、そこまで深入りしてないもんだから、今回の展示会のような”広義としてのシュルレアリスム”なんてことになると、どんなもんかと。 ある程度は巌谷國士さんの著書なんかを読んでいたこともあって、理解しているつもりなんですが・・・ネェ。 なんでこんなに気乗りしないのに、わざわざ埼玉まで行って観なくてもいいじゃないかということなんだけれど、アンドレ・ブルトンのシュルレアリスム宣言の冒頭を読む限りでどうもこのシュルレアリスムというものに期待せずにはいられないところもあったんですね。 ブルトンという男はトリスタン・ツァラ(←ダダの人)と活動していたこともあったのだけれど、どうも初めて会う以前、手紙でやり取りしている段階から、お互いをよく思っていなかったようなんです。実際会ってみても、どうも息統合というわけにはいかなかったようで。(大方、ツァラの怠惰な行動が原因だったようですが) 方向性という意味で一致していても、そんなことはよくあることですよね。 というわけで、ツァラファンの私としては、ブルトンはどうも好かなかったんですね(笑) ただそれもシュルレアリスム宣言の冒頭を読む以前の話なんです。 どんな冒頭かっていえば、そこいらの私のような人間の”大概の心理”をまとめきっている感じなんです。 考えて煮詰めた先にある文章だということがみてとれる、抽象でもない明確な宣言文なんですね。 悩んでだあげくスッキリしちゃった人って好感がね。もてるんです。 で、 結果的には散々な展示会となったわけです。 やけにご丁寧な解説は学芸員がどっかから拾い上げてきたような文章ばかり。 シュルレアリスム展というよりは、どっかの常設展でも観ているような散漫とした展示。 どうも私自身、シュルレアリスムに過度の期待をしていたに違いない。 シュルレアリスム=超現実。という解釈が一般的ですね。 これは”現実を超える”とかそうゆう意味よりも、”超かわいい!!”なんていうニュアンスで”超現実!”ってな感じで捉えておいてほしいと前記の巌谷さんが書いています。 コラージュ、フロッタージュ、オートマティスム、ユング以降の夢の概念への近接、といった具合にシュルレアリスムが生んだような手法って、あたりまえでしょ的な低レベルな手法としてすっかり認知されています。私はその時代いきたわけでもないので、これらの手法の恩恵をあまり感じないんですね。(サンプリングにはお世話になっていますが) 埼玉で観た”超現実”はただの”現実”と化していて、”超かわいいキティちゃん”が観る側の時経過とともに”キティちゃんかわいい?”になっているようなもんでした。 別件です。 地元 岩手県一関市のjazz喫茶ベイシーのオヤジがまた本を出した! (昨年”聴く鏡”というタイトルでステレオサウンドの連載を単行本化したものが出版されてます) 以下コピペ 全国からファンが足繁く通う、ジャズサウンドの聖地、岩手県一関市。1970年の開店以来、このジャズ喫茶を伝説にまで高めた所以は、その「音」にある。アナログの世界に魂を捧げるマスターがあの手この手で「音」をたぐり寄せ、味わい、紡ぎ、語り尽くした名エッセイを再文庫化。カウント・ベイシーをはじめ、ジャズアーティストたちとの交流記としても楽しめる、ジャズオーディオの入門書にして決定版。解説はサックス奏者の坂田明。 私はjblを贔屓するのはこの店の影響以外のなにものでもないんですね。 2007年3月の初版となっている所謂、新書です。 本屋で見つけた時は、あまりの興奮に探していた本を忘れてレジへ並んだほど、この人の文章はおもしろいんです。 で さっき時間があったもんだから、ページをめくってたんですね。 するとどうもスラスラ読めるんです。まるで何度か読んだ時が・・・・・・あったんですね。 なんと15年前出版されたものと、まったく同じなんですね。 ←15年前、出版された本(文庫化後の装本) よくと本人による前書にしっかり再販だと明記されている・・・。 しかもコルトレーンやマイルスのようなjazzの大御所は5~6回は再発がでて今なお聴き継がれているから・・・・・といった冗談まじりだ。 本の再販でタイトルとジャケを変えてくるあたり、新風社は策士だ。 ジャズ喫茶ベイシー←ここ。 PR この記事にコメントする
あくまでも僕の想像
……でしかありませんが、シュルレアリスムというのは2重スリット実験とかクオリアみたいなものじゃないかな、と。
超現実というよりは非現実というかオルタナティブの(な、ではなく)現実……僕たちの世界の常識/理論で理解できないもの、あるいは個々人がどう世界を認識しているか絶対に分からない(クオリア)こと……なんか、そんなことではなかろうか、と。それをアートとして表現しようとしたんじゃないかなぁ、と思います。僕の想像、空想ですけどね。 それにしても30人ものアーティストを扱っておきながら、100点程度しか展示していないというのは、まるでカタログですね。それが埼玉の現状、懐具合なんでしょうけど。ガッカリでしたね。 でも、たくさんの展覧会やライブやイベントに足を運ぶakarmaさんのアクティブさは素晴らしいことです。現場に行かないと素晴らしさもしょぼさもわからないもんね♪
無題
>traさん
一見アクティブなんですけど、そうでもしないと家から一歩もでないですからね笑 記事にも書いたとおりブルトンのシュルレアリスム宣言を先に読んでいたので、基準がそこにあるんですね。 それって要はその当時の状況なんで、リアリティや緊張感がまったくないんですね。(それはそうなんですが笑) シュルレアリスムってくくれないじゃないですか、大きすぎて。独り歩きしたんでしょうね、ブルトンの思考に基づいた範囲内で。 >axion ビートルズよりマシでしょ笑 菅原さんの本はおもしろいからこれを気にもう一度読んでみるよ。 再販レコにみる音質の違いのようなものをかんじるかもしれないし。 本もタイミングだからね。 |