ふいに休みが舞い込んだので、少し前にここに書いたヘンリー・ダーガー展を観に原美術館まで足を延ばしました。
平日の午後ということもあり、来館者は少ない。(原美術館は休日でも少ないが、よく運営が続けられるもんだと不思議になります)
展示会のサブタイトルが”少女たちの戦いの物語~夢の楽園”ということなので、ダーガーの長編物語「非現実の王国で」を中心にした展示会とおもって行ったものの、どうもそればかりではない。
ダーガーの没後に世に彼の作品を発表したラーナーとネイサン(ダーガーが住んでいたアパートの大家さん)の作品なんかも展示してある。(ネイサンは写真家だったようで、その作品をみればダーガーの作品への理解もうかがえます。)
ダーガーはトレース作品が代表的ですが、トレースに使用した雑誌を作品の横に展示していたりと興味深い展示でした。(美術館は作品だけ展示してしまう傾向があるけれど、こうゆう試みは重要だと思います。”絵を観る目”(そんなものないが)が備わっている人は数少ないわけだし)
ダーガーの作品というと残虐なものが多く、少女や想像動物を扱うこともあり、彼の作品に対するイメージは鬱性のものになりがちである。
が
今回の展示会で原美術館がやったことは、ヴィヴィアンガールズに代表される少女達が楽しく遊びまわるものを中心に、創造動物(少女を助けたり、虐殺したりもする)それぞれが一枚の標本のようなっているものや、非現実の王国に出てくる数カ国の国の国旗が切手集めのように展示してある。(写真とれませんでした)
以上のような美術館側の意図が明確になっていたのがよく分かりました。
特有の痛々しさを排除してしまえば、オズの世界や宮崎駿の世界となんら変わりがない。(この2つを例にあげたのことに疑問があがるかもしれませんが、行ってみるとよく分かります。なにも表面的な世界観だけではなくて)
んで
じつはポスター目当てで行ったようなところもあり、ポスターとダーガーの部屋の写真を中心にした写真集を購入(5月に書店販売されるようです)
額を探して飾ってみようと思います。
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