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鈴木幸希
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2024/04/24(Wed) 12:47:08
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fhl
2008/04/23(Wed) 23:21:54

現在系レディ・メイド=現在系既製品≠現在系オーダー・メイド=現在系特注品




その辺のオシャレ雑誌に、デュシャンが特集され、その中でレディ・メイドについて触れられていた。

”レディ・メイドは大量生産として作られた既製品へ美術的意味合いを見出そうとする試みであった”みたいな事が書いてある。

デュシャンについて、2ページで収めなければいけなかった編集者さんも大変だが、
あまりの説明に立ち読みしながらイラついた。

上の”便器”の写真が”レディ・メイド”の解説の際によく表れるが(あとチャリの車輪)、
これ自体が作品というのは認識違いもいいところだ。

デュシャンのレディ・メイドは、現在では紹介できるわけがない。

「fountain(泉)」と題され、1917年にアンデパンダン展(無審査の展示会)に出展するも、
展示会の意にそぐわず展示されることのなかった「fountain(泉)」。
※デュシャンはこの現実に対し猛烈な抗議を行い、それがダダ的概念の広がりをみせるキッカケともなったらしい。

彼のレディ・メイドを作品として捉える事ができた人間は展示会を運営していた人間だけ。
彼らが、「fountain」を認識していたのなら、デュシャンのレディ・メイドはその場で成り立たなかったともいえる。

要するにデュシャンの抗議行動を含めて、レディ・メイドは完成し、抗議によって認識された瞬間から、レディ・メイドは作品として成り立たなくなってしまっているといってもよい。

デュシャンはいかにも、知的な印象を世に残しているけれども、
イキ過ぎたパンクスだったのではないかとも思う。

なんせ便器にサインして、展示会に出して、出展されないとしると暴れたのである。
シド・ビシャスとなんら変わりない。

記録、保存が重要とされ大量のアーカイヴが整理され続けている現在、無意識にそれに捉われている現状で、デュシャンのレディ・メイドのような”出来事”を行う事は、簡単にはいかない。

”すべてはやられてしまった”という誰かの言葉はネガティブにも思えるが、
認知しておいたほうが身の為である。

”オリジナリティ”など口にされた時には、もはや意味不明だ。

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無題
大変面白く読みました。
知的好奇心めちゃめちゃ刺激されましたよ!

ベンツSL 65 AMGなんて3000万ほどしますが、この価格は下手な美術品を超えてますよ。

まあ、ベンツの高級車が「芸術作品」といえるかどうか微妙でしょうけど、ウォーホルなら間違いなくそれを「作品」に「仕立て上げる」でしょうね。

ようするに「芸術作品」とは、そのマテリアルではなくて、そのコンセプトにあるのだと思います。

そういう意味で、デュシャンの「泉」が「レディ・メイドは大量生産として作られた既製品へ美術的意味合いを見出そうとする試みであった」というのは、「そりゃあ違うんじゃないの?」と思っちゃいます。

ダダからシミュレーショニズムまではあと一歩ですよ。デュシャンに関していえば、シミュレーショニズムの先駆といえるでしょうね。

>”すべてはやられてしまった”という誰かの言葉はネガティブにも思えるが、
認知しておいたほうが身の為である。

この言葉は、オリジナルなき時代の表現者にとって重いです。
tra 2008/04/24(Thu)13:27:37 編集
コンセプト
そういえば美術品にも値段がついてるものがありますね。

あれはとてもおもしろいとおもいます。
複製もちょっとした値段だったりと。

何かしらの方法で金儲けしたいものです笑
akarma 2008/04/24(Thu)20:08:47 編集
無題
泉ってタイトルが面白い。
なんかシャレがきいてる。
ユーモアは不滅ってことかしら。
chad 2008/04/24(Thu)20:42:40 編集
you more
練ったかいい加減か・・・。
いい加減がいいよね。
akarma 2008/04/25(Fri)00:41:50 編集
無題
TENORI-ON
やばいー
欲しい
tra 2008/04/26(Sat)13:01:28 編集
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